ホットケーキの生地を混ぜすぎない理由!なぜダマを残すほうが膨らむのか?
スイーツの定番ホットケーキ。
ボクもそうなんですが、ホットケーキからお菓子作りが始まったという方も多いのではないでしょうか。
ホットケーキミックスに牛乳と卵を混ぜて焼くだけでできるので簡単ですし、メープルシロップをかけて食べれば、それだけで美味しいです。
初めてのお菓子作りで一番作りやすいホットケーキですが、意外と奥が深くて なかなか分厚いホットケーキにならないんですよね。
最初の頃は単純に生地の量を増やせばいいんじゃないか?と思ってやっていたんですが、なかなかうまくいかず…
ホットケーキミックスを混ぜすぎないようにするというのを知ってからはしっかり膨らんだ分厚いホットケーキを作れるようになりました。
しっかり空気の穴ができて膨らんでいるのが分かると思います。
ホットケーキミックスを混ぜすぎないようにすると このようにしっかり膨らんだ分厚いホットケーキになります。
なぜ混ぜすぎないほうが良いのか?その理由をお伝えします。
ホットケーキミックスを混ぜすぎない理由
ホットケーキミックスの主な原料である小麦粉は水と混ざることで、グルテンが作られます。
このグルテンによって炭酸ガスを生地の中に閉じ込めてくれて、しっかり膨らませてくれます。ちなみに炭酸ガスはホットケーキミックスに含まれているベーキングパウダーに水が加わることで発生します。
なのでホットケーキミックスを混ぜることによって膨らむために必要な炭酸ガスが発生し、グルテンで炭酸ガスを閉じ込めることによって分厚いホットケーキになります。
これだけなら、混ぜすぎるのと膨らまないのと関係ないし、なんならしっかり混ぜたほうがグルテンがいっぱいできて炭酸ガスも発生するので膨らむんじゃないか?とも思えるんですが、グルテンができすぎると今度は膨らまなくなってしまいます。
グルテンの作りすぎ
グルテンは網目構造になっていて、糸が何重にも重なっているような形になっています。
イメージとしてはこんな感じです。
しかもグルテンの糸は伸びることができるので、炭酸ガスをしっかり捕まえて閉じ込めてくれます。
その結果、大きな穴がたくさんできて、膨らんだ分厚いホットケーキができあがります。
ホットケーキミックスを混ぜすぎるとグルテンがいっぱいできるということになりますので、糸がたくさん作られると思ってもらって良いです。
無数の糸を一箇所にして混ぜるのを想像してもらえば分かりやすいと思いますが、当然 糸同士で絡まっていきます。
絡まると膨らむことはできませんし、炭酸ガスを捕まえることもできなくなってしまいます。
そのため膨らまなくなってしまうのです。
グルテンは膨らむために必要なんですが、多すぎてもダメなんです。
ホットケーキの混ぜ方
以上のことを踏まえたうえで、どうやって混ぜれば しっかり膨らんだ分厚いホットケーキができるか?ということなんですが、ホットケーキミックスは最後に混ぜることにして、まずは牛乳と卵を混ぜ合わせます。
牛乳じゃなくて水など他のもので作る場合も同じです。ホットケーキミックスは後回しにして、先に卵と水を混ぜ合わせてください。
ここはしっかり混ぜて大丈夫です。というよりしっかり混ぜたほうが空気を取り込んでくれるので、しっかり混ぜてください。
泡だて器で小さい泡がたくさんできるぐらいしっかり混ぜてください。
そうすると卵の力で少し重たくなってきて、若干とろみがついてきます。すくったときにサラサラな水の状態じゃなくて、とろ~っとした感じに流れればOKです。
そこまでできたらホットケーキミックスを入れて、全体を軽く混ぜます。
やる気ない感じで良いです。ホットケーキミックスのダマが残っていて、白い部分も見えると思いますが、これぐらいで十分です。
これがダマですね。
これぐらいのダマになっていればもう十分です。これ以上混ぜると混ぜすぎです。
生地もドロッとしていて少し硬さがあり、すくったときにドロドロと落ちる感じに流れればOKです。
ただ、あんまりすくって落として…とやっていると混ざってしまうので、確認するにしても1回にとどめておきましょう。
「ホントにこれで大丈夫かな?」と不安になるぐらいで十分なので、それぐらいで焼きましょう。
ホットケーキの焼き方
後は焼くだけなんですが、焼くのも少しだけポイントがあります。
生地の流し方
まずは普通に油やバターを熱してフライパン全体に引いてから、生地をおたまいっぱいすくって少し高いところから一点めがけて落としていきます。
無理に丸くしようとせずにそのまま落としていってください。
すると生地が流れて勝手に丸くなっていきます。
形を整えようとすると生地の厚さが足りなくて分厚くならなくなります。
自然に流れるぐらいが適切な生地量になりますので、滝のように生地を落としてください。
また、一回に焼く量もおたまいっぱいにとどめてください。無理に分厚くしようと生地を流しすぎると膨らみにくくなりますし、うまく焼けなくなります。
生地が残っている場合は1回で焼こうとせずに2枚、3枚…と焼く枚数を増やしてください。
焼き方
火が強いと表面だけ焦げて中が焼けないので、弱火にしてフタをして蒸すのがおすすめです。
2分蒸してあげれば、ちゃんと焼けます。
焼けると表面が乾いてプツプツと穴が開いてきます。これはベーキングパウダーからできたガスです。
熱分解されることによって二酸化炭素が発生し、それがプツプツの穴なので ちゃんと火が通っている合図です。
これができていないということはまだ焼けていないということなので、30秒ずつぐらい様子を見ながら焼いてください。
穴ができたら ひっくり返します。
後は表面を焼けば良いので、フタをせずにそのまま1分ぐらい弱火のまま焼けば完成です。
焼き目がついたらお皿にあげてください。
生地が残っている場合は同じように繰り返して焼いていけばOKです。
より丁寧に焼く場合はフライパンを濡れタオルなどにあてて冷やしてから焼くことで、焦げにくくなります。
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